種名 コガクウツギ(小萼空木)
学名  Hydrangea luteovenosa  
科/属 ユキノシタ科 /アジサイ 属
特徴 東海地方以西、四国、九州に生育する落葉低木で樹高は2〜3m程になる。葉にはつやがあり、若い枝は黒紫色を帯びる。花序は10-20個ほどの花から成り、そのうちの数個は大きくて白い萼片を持つ装飾花を付ける。萼片は3枚と4枚が多い。装飾花の中心には3〜5枚の花弁があり、雌しべ、雄しべも存在するが結実しない。「普通花」は長さ3mm程度で5枚の花弁を持ち、結実する。
花期 5〜6月
名の由来 ガクウツギよりも花が小さいことによる。
         

普通花


装飾花
花の役割は、いかに訪花昆虫に気付いてもらうか、と言うことです。咲き方としては「小さくても良いから、すべての花を開く(ガマズミのように)」方法と「一部分でも良いから出来るだけ大きな花を・・・」とがあると思います。後者を選んだのがコガクウツギです。昆虫を誘うには、すべての花を開く必要はありません。この方がかえって目立つかもしれないし、また開花に要するエネルギーは少なくてすむので、その分を種子づくりなどに廻せるでしょう。「装飾花」は「普通花」より少し前に開き、花が終わった後もしばらく残ります。装飾花はコガクウツギの看板の役割をしているのです。
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